どんなことに「集中」したいのか


■あなたがほしいのは、どんな集中力?

 「もっと集中力がほしい!」
 そう思う人は多いでしょう。集中力は、魔法の力。集中力さえあれば、自分も成功できる。そう思いますよね。
 たしかに、集中力は、非常に大きな力を持ち、私たちに多くの恩恵をもたらしてくれる魔法の力です。
 ですが、この力は、万能の魔法の力ではありません。
 集中力にも、種類があるのです。
 たとえば、短距離走の走者と、長距離走の走者が使う集中力はちがいます。
 もし、短距離走の走者が長距離走のような集中の仕方をしたら、成功は難しそうですよね? 逆も同じです。
 また、勉強に必要な集中力と、音楽などの芸術に必要な集中力も異なります。
 誤解を避けるために書いておくと、そもそも人間の力である以上、集中力の元は同じなのですが、集中の仕方が異なるのです。
 また、集中するというのは、私たちにとってはとても不自然で、そのため、疲労するものです。ですので、常に集中し続ける訳にはいきません。集中するタイミングも大切なのです。
 と、考えると、あなたはどんな時に、どんな種類の集中力を発揮したいのでしょう?
 まずは、それを明確にすることが大切です。
 それは、細かければ細かいほど、集中しやすくなります。
 たとえば、漠然と「勉強での集中力を身に付けたい」と思っていたとしても、それではなかなか「集中力」は身につきません。
 なぜなら、その「勉強」の中には、講義を聞くこともあれば、ノートを取ることもあれば、問題を解くこともあるからです。
 そのすべてで集中することはとても難しく、結果的に散漫になってしまいます。
 ですので、自分自身が、勉強というシーンの中の、どこで、どのぐらい集中するかを明確にする必要があるのです。
 これは、スポーツでも同じです。一流のアスリートたちは、集中力が非常に限定的であることを自覚しています。ですので、非常に小さなスポットに絞っているのです。
 たとえば、野球ならバットにボールが当たる瞬間、のように。