理学療法士は、病気やけがによって運動機能が低下した人に対して、リハビリを通して日常生活への復帰を支援するリハビリ医療の専門職です。
この記事では、2026年度の最新情報をもとに、理学療法士の仕事内容、勤務先、初任給、国家試験、将来性について詳しく解説します。
よくある質問
理学療法士はどんな仕事をしますか?
歩行訓練・関節可動域訓練・筋力増強などの運動療法、温熱・電気刺激・超音波などの物理療法、日常生活動作(ADL)訓練を行います。義肢・装具の適応訓練や、住宅改修・福祉用具の提案も行い、生活機能の回復と自立支援に貢献します。
どんな職場で働けますか?
病院(急性期・回復期・慢性期)、リハビリテーションセンター、介護老人保健施設・特別養護老人ホーム、訪問リハビリ、障害者支援施設・児童福祉施設、福祉用具メーカーや住宅改修企業など多岐にわたります。
初任給や年収の目安は?
常勤の初任給は約20万~25万円前後、平均年収は約300万~600万円が目安です(経験・地域・勤務先により変動)。訪問リハではパート勤務など柔軟な働き方も可能です。
需要や将来性はどうですか?
高齢化の進行と介護保険制度の普及により需要は引き続き拡大が見込まれます。地域包括ケアの中核職種として活躍の場は広がっており、就職状況も良好とされています(本文の概況参照)。
理学療法士になるにはどうすればいいですか?
文部科学大臣または厚生労働大臣指定の養成校で3年以上学び、国家試験に合格する必要があります。詳細は本文の「理学療法士になるには」を参照してください。
国家試験の時期や概要(2026年)は?
申込は例年12月中旬~1月上旬。筆記試験は2026年2月下旬、点字受験者は口述・実技が翌日実施。試験地は筆記が全国8ヵ所、実技は東京。合格発表は2026年3月下旬です(本文の具体日程参照)。
受験手数料はいくらですか?
受験手数料は10,100円です(最新の金額は厚生労働省公式サイトで必ずご確認ください)。
試験科目は何が出ますか?
一般試験は、解剖学・生理学・運動学・病理学概論・臨床心理学・リハビリテーション医学・臨床医学大要(人間発達学含む)・理学療法など。実地試験は理学療法の応用等で、点字受験者は実地の代わりに口述試験となります。
作業療法士(OT)との違いは?
理学療法士(PT)は主に基本的な運動機能・移動能力の回復を目的に運動療法・物理療法を行います。作業療法士(OT)は、食事・更衣などの日常生活動作や社会参加の回復・適応を目的に活動(作業)を用いた訓練を行う点が異なります(職場では連携します)。
キャリアアップの道はありますか?
臨床経験を積みながら、専門理学療法士・認定理学療法士などの上位資格、管理職、教育・研究、産業保健、在宅・地域リハ、福祉機器分野など多様なキャリアに進めます。
訪問リハビリで働くメリットと注意点は?
生活環境を踏まえた訓練提案ができ、裁量や働き方の柔軟性が高いのがメリット。移動時間の管理、安全配慮、介護保険の算定要件理解、連絡調整のスキルが求められます。
夜勤や残業はありますか?
病院勤務では日勤中心が一般的で夜勤は少なめです。ただし急性期や回復期でのカンファレンス、書類業務、患者対応などで残業が発生する場合があります。介護施設・訪問は勤務先の体制により異なります。
学費や奨学金はどうなっていますか?
学費は学校種別(大学・短大・専門)や地域で差があります。日本学生支援機構などの奨学金、自治体・医療法人の貸与・修学資金制度を活用するケースが一般的です。進学前に制度の返還条件や勤務義務の有無を確認しましょう。
最新情報の確認先は?
国家試験や手数料等の最新情報は厚生労働省、職能団体の動向や研修情報は日本理学療法士協会での確認が確実です(本文の連絡先参照)。
理学療法士とは?

理学療法士(Physical Therapist)は、医師の指示のもと、歩行訓練や関節の可動域訓練、筋力増強などの運動療法や、温熱・電気刺激・マッサージといった物理療法を通じて、運動機能の改善を図る国家資格を持つ専門職です。
義肢や装具の適応訓練、福祉機器の活用支援、住宅改修のアドバイスなど、バリアフリーの実現にも貢献し、高齢者や障害者の自立支援に欠かせない存在です。
理学療法士の主な仕事内容
- 関節の曲げ伸ばしや歩行訓練などの運動療法
- 温熱・電気・超音波などによる物理療法
- 日常生活動作(ADL)の訓練
- 義肢・装具の訓練と適応支援
- 自宅での生活を考慮した住宅改修の提案
- 福祉用具の選定や使用方法の指導
活躍の場・勤務先
理学療法士は、以下のような多岐にわたる分野で活躍しています。
- 病院(急性期・回復期・慢性期)
- リハビリテーションセンター
- 介護老人保健施設・特別養護老人ホーム
- 訪問リハビリテーション
- 障害者支援施設・児童福祉施設
- 福祉用具メーカーや住宅改修企業
雇用形態と初任給(2026年見込み)
- 常勤職員: 約20万~25万円前後(大卒、短大卒、専門学校卒)
- 平均年収: 約300万~600万円(経験や勤務先による)
訪問リハビリではパート勤務もあり、柔軟な働き方が可能です。
将来性と需要の見通し
高齢化の進行により、介護・医療分野での理学療法士の需要は今後も拡大すると見込まれています。
介護保険制度の普及によって福祉分野でもニーズが高まり、地域包括ケアシステムにおいても重要な役割を果たしています。
養成校の増加により就職競争は激化しているものの、卒業生に対して2~3倍の求人数があり、引き続き就職状況は良好です。
理学療法士になるには?
文部科学大臣または厚生労働大臣指定の養成校で3年以上学び、理学療法に関する知識と技術を習得した後、国家試験に合格する必要があります。
受験資格
- 4年制大学や3年制短大の理学療法学科を卒業した者
- 作業療法士資格保有者で、2年以上養成施設で学んだ者
- 外国の養成校卒業または免許取得者で、厚生労働大臣が認定した者
国家試験概要(2026年実績)
- 申込期間: 例年12月中旬~1月上旬
- 試験日: 筆記試験:2月24日(月曜日)、口述試験及び実技試験:2月25日(火曜日)(点字受験者のみ)
- 試験地: 筆記:全国8ヵ所(北海道・宮城・東京・愛知・大阪・香川・福岡・沖縄)/実技:東京
- 合格発表: 3月21日(金曜日)
- 受験手数料: 10,100円(最新情報は厚生労働省公式サイト参照)
試験科目
- 一般試験: 解剖学/生理学/運動学/病理学概論/臨床心理学/リハビリテーション医学(リハビリテーション概論を含む)/臨床医学大要(人間発達学を含む)及び理学療法
- 実地試験: 理学療法の応用・臨床医学大要など
- 点字受験者: 実地試験に代えて口述試験
問い合わせ先
厚生労働省 医政局医事課 試験免許室
〒100-8916 東京都千代田区霞が関1-2-2
TEL:03-5253-1111 / FAX:03-3503-3559
公益社団法人 日本理学療法士協会
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷3-8-5
TEL:03-5414-7911 / FAX:03-5414-7913
http://www.japanpt.or.jp/
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