健康志向の高まりや食育の普及により、栄養士・管理栄養士の需要は年々拡大しています。
この記事では、2026年最新情報をもとに、栄養士・管理栄養士の仕事内容、働く場所、初任給、資格取得方法、そして将来性についてわかりやすく解説します。
よくある質問
「栄養士」と「管理栄養士」の違いは?
栄養士は都道府県知事の免許で給食運営や栄養指導を担います。管理栄養士は国家資格で、医療・福祉などでの高度な栄養管理を主導できます。
主な仕事内容は?
献立作成、発注・在庫・衛生管理、栄養指導、特別食設計、栄養評価、給食経営管理、食育、チーム医療への参画などです。
活躍の場はどこにありますか?
病院・福祉施設・学校・保健所・自治体・社員食堂・スポーツ領域・研究機関・矯正施設・自衛隊など多岐にわたります。
夜勤やシフトはありますか?
夜勤は少なく日勤中心ですが、大量調理現場では早朝やシフト勤務が発生することがあります。
初任給の目安は?
地域や法人により異なりますが月16万~20万円前後+各種手当が目安です。
栄養士になるには?
厚生労働大臣指定の栄養士養成施設(2年以上)を卒業し、都道府県知事に申請して免許を取得します。
管理栄養士になるには?受験資格は?
管理栄養士養成施設(4年制)卒業、または栄養士養成施設卒業後の所定の実務経験(1~3年)を満たし、管理栄養士国家試験に合格する必要があります。
管理栄養士国家試験の科目は?
社会・環境と健康、人体の構造と機能及び疾病の成り立ち、食べ物と健康、基礎栄養学、応用栄養学、栄養教育論、臨床栄養学、公衆栄養学、給食経営管理論、応用力試験です。
試験日や会場、受験料は毎年同じですか?
年度で変更があるため、厚生労働省や試験事務所の最新発表を確認してください。
必要なスキルは?
衛生管理(HACCP等)、大量調理・原価管理、コミュニケーション、教育スキル、データ活用、アレルギーや嚥下対応の知識などです。
食物アレルギー対応は?
医師の指示や情報に基づく除去・代替メニューの設計、調理区分・器具色分け・配膳確認の二重チェックなどで誤配と交差接触を防ぎます。
キャリアパスは?
主任・管理者、NST担当、行政栄養士、給食会社本社(商品開発・品質保証・教育)、研究職・教員、独立(保健指導・レシピ開発)などが考えられます。
仕事のやりがいと大変さは?
健康改善・QOL向上に貢献できる一方、衛生管理や特別食対応、監査・記録、行事食などの負荷があります。標準化とチーム連携が重要です。
将来性はありますか?
生活習慣病対策、超高齢社会、食育推進、健康経営、スポーツ栄養、機能性食品分野の拡大により需要は拡大傾向です。
参考・問い合わせ先は?
国家試験は厚生労働省・試験事務所の最新案内を確認。養成課程は全国栄養士養成施設協会や各学校の募集要項を参照してください。
栄養士・管理栄養士の仕事内容

栄養士は、病院や福祉施設、学校、企業の食堂などで、栄養バランスの取れた献立の作成や、調理方法の改善提案を行います。
また、個々の健康状態に応じた“栄養指導”を行う、食生活の専門家です。
管理栄養士は、栄養士の上位資格で、特に医療や福祉の分野での高度な栄養管理が求められる現場において、チーム医療の一員として活躍します。
特別な病状や障害、発達段階に応じた食事内容や食べ方を工夫し、利用者の健康と生活の質を支える重要な役割を担います。
活躍の場(職場)
- 医療機関: 病院やクリニックでの栄養指導、食事管理
- 福祉施設: 高齢者・障害者施設での給食計画や栄養ケアマネジメント
- 教育現場: 小中学校や高校での給食管理と食育指導
- 行政機関: 保健所・市町村での地域栄養指導、健康啓発
- 産業・福利厚生: 社員食堂や学生寮、企業の健康管理部門など
- 研究・教育: 大学・専門学校・研究機関での教育や調査研究
- 特殊機関: 自衛隊・矯正施設・防衛医科大学などでの食事管理
雇用形態と初任給の目安
栄養士・管理栄養士は常勤雇用が主流で、夜勤はほとんどありません。
複数施設の兼任勤務の場合もあります。
- 初任給の目安: 約16万円~20万円前後
資格取得方法
栄養士になるには
厚生労働大臣指定の栄養士養成施設(2年以上)を卒業後、都道府県知事へ申請することで栄養士免許が交付されます。
管理栄養士になるには
栄養士資格取得後、実務経験を経て管理栄養士国家試験に合格する必要があります。
管理栄養士試験の受験資格
- ① 管理栄養士養成施設(4年制)卒業者
- ② 栄養士養成施設(4年制)卒業+実務経験1年以上
- ③ 栄養士養成施設(3年制)卒業+実務経験2年以上
- ④ 栄養士養成施設(2年制)卒業+実務経験3年以上
管理栄養士試験の科目(2026年度)
管理栄養士国家試験の試験科目は、以下の9科目と応用力試験です。
- 社会・環境と健康
- 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
- 食べ物と健康
- 基礎栄養学
- 応用栄養学
- 栄養教育論
- 臨床栄養学
- 公衆栄養学
- 給食経営管理論
- 応用力試験
試験情報(2026年度実績)
- 申込期間: 毎年11月中旬〜12上旬
- 試験日: 3月2日(日曜日)
- 試験会場: 全国9都市(札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、岡山、福岡、沖縄など)
- 受験料: 6,800円(収入印紙)
※詳細は、厚生労働省の公式サイトでご確認下さい。
してください将来性とニーズの高まり
現代社会では、生活習慣病・食物アレルギー・摂食障害などの課題が増加しており、食事指導の重要性が高まっています。
「食育基本法」に基づき、学校現場や家庭でも食育が推進され、栄養士・管理栄養士の役割は一層重要視されています。
また、福祉施設における栄養ケアマネジメント、健康志向を背景とした企業・スポーツ施設での栄養指導、さらには健康食品・サプリメントの研究開発など、多方面での活躍が期待されます。
問い合わせ先・参考リンク
管理栄養士国家試験臨時事務所
〒103-0027 東京都中央区日本橋1-20-5
TEL:03-5200-5862
一般社団法人 全国栄養士養成施設協会
〒105-0003 東京都港区西新橋2丁目11番6号 ニュー西新橋ビル9階
TEL:03-6273-3877
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