少子高齢化が進行する中、介護職のニーズが高まってきています。
過去は、ホームヘルパーと呼ばれていましたが、近年になってその呼び名が変更されています。
ここで紹介するのは、初任者研修と実務者研修です。
いずれも全国にある介護のスクールで、約1カ月~2カ月程度で取得ができる資格です。
本記事では、スクールでの研修が終了した後の介護士としての職務について解説をします。
よくある質問
介護職員初任者研修とは何ですか?
介護職員初任者研修は、介護職の入門資格であり、訪問介護や施設介護で働くための基礎知識と技術を学ぶ研修です。介護現場での基本的な身体介助や生活支援が行えるようになります。
初任者研修と実務者研修の違いは何ですか?
実務者研修は、初任者研修よりも高度な介護スキルを身につける資格で、介護福祉士国家試験の受験資格にもなります。医療的ケア(喀痰吸引・経管栄養)などの学習も含まれます。
初任者研修と実務者研修の違いは何ですか?
初任者研修は介護の基礎、実務者研修はより専門的で幅広い知識・技術を習得します。介護福祉士を目指す場合は実務者研修が必須です。
取得にかかる期間と費用はどのくらいですか?
初任者研修は1〜4か月、費用は5〜15万円程度。
実務者研修は6か月程度、費用は10〜20万円程度が目安です(スクールや地域によって変動)。
受講に年齢制限や学歴制限はありますか?
年齢や学歴に制限はありません。介護未経験者や異業種からの転職希望者でも受講できます。
通信講座で資格を取得できますか?
はい。多くのスクールで通信学習とスクーリング(通学)を組み合わせたカリキュラムが提供されています。働きながら取得することも可能です。
資格資格取得後の就職先はどんなところですか?取得後の就職先はどんなところですか?
訪問介護事業所、特別養護老人ホーム、有料老人ホーム、デイサービス、病院など幅広い職場で活躍できます。
将来性はありますか?
高齢化が進む日本では介護人材の需要が高く、資格保有者は就職・転職で有利です。実務経験を積めば、介護福祉士やケアマネジャーなどへのキャリアアップも可能です。
介護職の基本:初任者研修・実務者研修(旧ホームヘルパー)とは

介護職員初任者研修と介護福祉士実務者研修は、介護業界で働く上での基本資格です。
これらは、かつての「ホームヘルパー1級・2級」に相当するもので、初任者研修は入門編、実務者研修は国家資格である「介護福祉士」へのステップアップに必須の研修です。
仕事内容|ホームヘルパーが担う主な業務
ホームヘルパーは、高齢者や障害を抱える方のご自宅を訪問し、日常生活を支える専門職です。
主な仕事内容は次の通りです。
身体介護
- 食事・排泄・入浴・更衣・体位変換・通院介助
生活援助
- 掃除・洗濯・調理・買い物などの日常生活支援
相談援助・精神的サポート
日常生活上の悩みや不安に寄り添い、相談やアドバイスを通じて心のケアを行います。
自立支援と信頼関係
単なる「お手伝い」ではなく、利用者の自立を目指した支援が求められます。
表情やしぐさから相手の気持ちを読み取り、信頼関係を築く力が大切です。
ホームヘルパーの活躍の場と働き方
ホームヘルパーは以下のような多様な施設や機関で活躍しています。
- 訪問介護事業所(在宅サービス)
- デイサービスセンター
- 介護老人福祉施設(特養)
- 障害者支援施設や病院
- 市町村運営の公的介護施設
パートや短時間勤務、登録制ヘルパーなど柔軟な働き方が可能で、家庭やライフスタイルに合わせて働ける点も魅力です。
雇用形態と収入の目安
- パート・非常勤:時給1,000円~2,000円
- 正社員:月給15万円~20万円以上
- 公務員(市町村職員等):年収300万~400万円
給与は地域や資格、経験により差がありますが、正社員雇用はやや減少傾向にあり、柔軟な雇用形態が一般的です。
ボランティア活動として参加している方もいます。
介護資格の将来性とキャリアアップ
高齢化が進む中、介護職は慢性的な人手不足が続いており、今後も需要は拡大する見通しです。
しかし、ホームヘルパー単独では賃金や職域の拡大に限界があるため、国は「介護福祉士」への一本化を推進しています。
実務者研修を経て介護福祉士へ
初任者研修修了後、実務経験3年以上+実務者研修修了で介護福祉士国家試験の受験資格が得られます。
2026年現在では、制度変更によりこのステップが標準となっています。
家族介護にも役立つ知識
自分の家族を在宅で介護する将来を見据えて、介護の基本的な知識と技術を学ぶ目的で資格を取得する人も増えています。
資格取得の方法と制度の変遷
ホームヘルパー資格は、厚生労働省の認定を受けた養成機関による講習で取得可能です。
試験形式の国家資格とは異なり、主に研修修了により資格が付与されます。
初任者研修
- 研修時間:130時間
- 修了試験:筆記(合格基準あり)
- 通学・通信併用が可能
2013年度より旧ホームヘルパー制度に代わってスタートした制度です。
実務者研修
介護福祉士受験のための必須研修であり、実務経験者が対象となります。
研修時間は資格保有状況や実務年数に応じて異なります。
なお、2012年度まで存在していた「介護職員基礎研修」は廃止され、現在は「介護職員初任者研修」と「実務者研修」に制度が整理されています。
まとめ|介護業界の第一歩を踏み出すために
介護職員初任者研修と実務者研修は、介護職を目指すうえでのファーストステップとして、多くの人に選ばれている資格です。
介護の現場で活躍したい方はもちろん、家庭内介護のスキルを身につけたい方にも有用な内容となっています。
将来的に介護福祉士やケアマネジャーなどへのキャリアアップを視野に入れつつ、まずは初任者研修から始めてみることをおすすめします。
問い合わせ・情報取得先
各都道府県の福祉人材センターや地域の指定研修機関が情報提供を行っています。
最新の募集状況や開催スケジュールは、各自治体の公式ホームページをご確認ください。
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