【2026年度最新版】手話通訳士の仕事内容・資格取得方法・将来性を徹底解説！

手話通訳士は、聴覚障害者と健聴者との間でコミュニケーションをつなぐ重要な専門職です。
手話の知識と通訳スキル、そして高い倫理観を求められる職業で、公共機関や福祉施設、裁判、選挙など幅広い場面で活躍しています。

本記事では、手話通訳士の仕事内容や必要な資格、報酬の目安、今後の需要について詳しくご紹介します。

よくある質問

手話通訳士とは？仕事内容を解説

手話通訳士は、聴覚障害者が用いる手話を音声に翻訳して健聴者に伝え、逆に健聴者の音声を手話で伝える通訳の専門家です。

手話は単なるジェスチャーではなく、言語として体系化されており、瞬時の判断力と表現力が求められます。

また、手話には地域差や世代差が存在するため、幅広い知識と柔軟性が重要です。
公正な立場で通訳を行うことが求められ、裁判や政見放送などの公式な場では資格保有者でなければ通訳できません。

手話通訳士の職場と現在の雇用状況

手話通訳士は、福祉施設、病院、学校、企業、官公庁、裁判所、選挙活動など多岐にわたる現場で活動しています。

近年は行政の窓口業務でも手話対応が求められるようになり、資格保有者が優遇される傾向が強まっています。
しかし現状では、通訳士の多くが非常勤や派遣の形態で働いており、職業としての地位確立は発展途上です。

多くの場面でボランティアが支えているのが実情ですが、手話通訳士による専門的支援のニーズは年々高まっています。

雇用形態と収入の目安

手話通訳士は現在、常勤としての雇用が少なく、主に非常勤や時給制の業務が中心です。
通訳料の目安は時給1,500〜2,000円程度で、1回の業務（2〜4時間）で4,500〜8,000円程度の報酬が見込まれます。

比較的高収入の例としては、福祉系専門学校などで手話講師を務めるケースがあり、2時間の講義で15,000〜20,000円程度の報酬が支払われます。

手話通訳士の将来性とニーズ

手話通訳士の資格制度は1989年にスタートしましたが、現在も全国的に人材不足が続いています。
公共機関をはじめ、企業や教育機関、医療現場などでも手話通訳の必要性が高まりつつあり、将来的にはさらに需要が増えると予想されます。

キャリアを積めば、施設の常任スタッフや手話教室の講師など、より安定した職に就くことも可能です。

今後、法整備や福祉政策の進展により、職業としての地位向上が期待されています。

手話通訳士になるには？資格取得の流れ

手話通訳士になるためには、厚生労働大臣が認定する「手話通訳士試験」に合格する必要があります。 試験は年1回実施され、社会福祉法人 聴力障害者情報文化センターが主管しています。

試験概要（2025年度実績）

• 受験資格：20歳以上（試験年度末時点）
• 試験内容：
  • 【一次試験：学科】障害者福祉・聴覚障害の基礎知識、手話通訳論、国語（マークシート方式）
  • 【二次試験：実技】聞取り通訳（音声→手話）、読み取り通訳（手話→音声）
• 合格の目安：手話通訳実務3年以上のスキルが推奨
• 試験日程：学科試験：７月27日（日）、実技試験：９月28日（日）
• 合格発表：学科試験：９月上旬予定、実技試験：令和８年１月30日（金）
• 試験地：埼玉、東京、大阪、福岡
• 受験料：22,000円（税込）（最新は公式サイト参照）

合格率を高めたい場合は、国立障害者リハビリテーションセンター学院（手話通訳学科）で2年間の専門課程を修了してからの受験が非常に有利です。

国立障害者リハビリテーションセンター学院（手話通訳学科）

問い合わせ先・参考リンク

• 社会福祉法人 聴力障害者情報文化センター
  〒153-0053 東京都目黒区五本木1-8-3
  TEL：03-6833-5003／FAX：03-6833-5000
  http://www.jyoubun-center.or.jp/
• 一般社団法人 日本手話通訳士協会
  〒112-0014 東京都文京区関口1-7-5 メゾン文京関口805
  TEL：03-6906-8360／FAX：03-6906-8359
  http://www.jasli.jp/
• 国立障害者リハビリテーションセンター学院
  〒359-8555 埼玉県所沢市並木4-1
  TEL：04-2995-3100／FAX：04-2995-3102
  http://www.si-gakuin.net/netcommons/

※この記事は2025年5月時点の情報をもとに作成されています。
最新の情報は各公式機関のホームページをご確認ください。